減らすこと、plastikman『spastik』
- 湯本裕二
- 2 日前
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更新日:23 時間前
リッチー・ホゥティンというミュージシャンがいて、10代の頃から好きで影響を受けてきたわけです。
昔は「プラスエイト」というレーベルをやっていて、今は「マイナス」というレーベルをやっています。
ミニマルテクノというジャンルの開拓者ですね。
plastikmanというユニットが90年代にあってですね、ホウティン独りでやってるんですが、『spastik』という曲があるんです。
1993年の曲なんですが、これを聴いて当時の18歳の私はショックを受けまして、レコードがクルクル廻るのを見ながら部屋の中を腕を組んでグルグル歩き回って考え込んだものです。
ドラムマシンだけで作った曲なんです。
トコトコトコトコ、ドラムだけが鳴ってるんです。
YOUTUBEにあるので聴くと良いですがかなり変わった曲です。
引き算の美学なんです。
最小限の素材で想像力を限界まで押し広げたいんですね。
若い時に接した芸術は影響が永続しますね。
とくに、西洋占星術で惑星の年齢域というのがあるのですが、金星期はだいたい16才から25才で、この時期に金星的感性を育成する訳なんですが、多くの人を観ていても、この時期に身に付いた感性のあり方は持続します。
26才以降は別のことで忙しくなることがほとんどですので、自分の感じ方をここからさらに限界を超えて発達させようとまでは普通は思いません。
ともかく、限界までそぎ落としたところの機能美に惹きつけられます。
自分の身体は音楽から多くの影響を受けているみたいなんです。無自覚でしたが。
普通の人はそもそもあんまり音楽を聴かないようです。
あるとても良い独創的な音楽を聴くと、身体をこの音楽に近づけたい、と思います。
曲の構造、受ける感情的な印象、感覚の組み合わせ、時間の捉え方。
端的にいうと美の有りように健康を感じるんです。
そこに近づきたいんですね。
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