体癖と占星術、タイプ論
- 湯本裕二

- 8月6日
- 読了時間: 4分
勉強し始めだと、この体癖はこの星座と同じ意味何ではないか、とか思うわけです。
でも単純に一対一対応はしないです。
多方向に分裂している印象です。
性格分類とかタイプ論とかありますけど、(意外にライヒの言っていたことが面白かった記憶がありますが)ユングの四分類、思考・感情・感覚・直観は心理的な分類として説明していたと思います。
これは使いやすいですね。
心理ですので、心の中における機能の仕方の優位劣位の分類です。
これらの性格類型などによる類化は、認知に要するエネルギーの節約になるんですね。
人間の類型への理解は完全に経済的な問題です。
現代人は人間理解にそんなに時間とエネルギーを掛けられないんです。特に都市部だと。
人間の流通量が大きいので、初見の人間にそんなに時間もエネルギーも使えないでしょ。
都会に住んでいる人間は積極的に使うべきです。
都会で真剣に人間を理解しようと思ったら、統合失調症になります。
ですので、大体のところで、ビット数を粗めに設定して、lo-fiに人間理解をしましょう。
自分にとっての重要人物だけ、レートをハイに設定してエネルギーを投入して人格を理解しましょう。
というか皆さん無意識でそうしてるんですけどね。
農村部に住んでいて毎日同じ人間にしか会わないなら、ほぼ必要ないんです。タイプ論は。
時間を掛けて村民を一人一人理解すればいいからです。
ラカンの有名なシェーマや欲望のグラフは特定の宗教と特定の社会階級の人間にしか適用できないと思います。
インテリにしか適用できない構図なら、覚えてもあまり意味ないです。
特定のシステムに囲われた中の人間の、自我の構造なんです。
野口晴哉の体癖論は、12種に種別されていますが、本当はここに周期の波による48類があったとされています。
波に関しては、誰にも分からないから、教えなかったとのことです。
で、12種の体癖だけが伝わっているんですね。
これも便利な種別なんですけど、実際の判定や理解は難しいです(どう観ても明らかな人はまあ分かりますが)。
それはそれとして、その体癖と占星術の理解とで、どう対応するかの話なんですが。
例えば太陽の位置が獅子座にあるから、3種とか、そんなことは無いです。
では、ライツというのですが、太陽と月の位置がこことここの星座にあるから、例えば7種であるとか、複合的に考えれば擦り合わせることが出来るかと言えば、やっぱり出来ません。
10大天体。太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の組み合わせである程度わかるかというと、これも共通項はないですね。
残念ながら。
私は一応、野口整体と西洋占星術の両方をそれなりの精度で理解できる唯一の人間なので、間違いないです。
自分だけの遊びとして、ホロスコープを観て体癖を当てる、逆に体癖を観てホロスコープを当てる、ということをしますが、当たりません。
ただ、身体もホロスコープも両方観た人に関しては、私の身体の中にその人のクッキリとした印象は醸造されていきますね。
何か違うんです。立体的に観えるんです。その人の印象が。
あと興味深い研究課題が、波ですね。
ホロスコープを観ますと、何年後にこういう状況になるとか、ざっくりですけど、わかります。
大きく変化するであろう時期とか、内面が変化する時期、資産が増えるであろう時期などです。
こういうのが波なんですけど、野口晴哉はこれが分かったということなんですね。身体に触れて、感覚で。
身体の調べ方があって、2週の波とか、3年半の波とか、7年の波とか色々あるんですが、この野口整体に於ける波の理解の仕方が西洋占星術の周期の解釈と親和性があると思います。
体癖よりも。
星の運行の周期と関係があるんでしょうね。
ただ、面倒なことに、西洋占星術も、現代と古典と違うんですね。
古典だと、解釈に齟齬がありますね。土星より遠い天体を使わないからですが。
冥王星が発見されたのは1930年です。この時、野口先生はもう活動を始めているんですね。
太陽系の天体が発見される毎に、人類の意識が拡張される、という考え方があるのですが、この考えに拠れば、整体の研究をされている最中に冥王星発見の影響を受けているはずなんです。
認識の限界が拡張される体験をしたはずなんです。
それは何なんでしょうかね?
いずれにしても、整体も占星術も、現状や現代人を理解するにあたって、常に認識を更新し続ける必要がある、というのが今の私の立場です。



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