未来が知りたい
- 湯本裕二
- 5月9日
- 読了時間: 2分
占いをやっていて、最近分かったんですけど、皆さん未来が知りたいんですね。
占いで未来はそれなりに分かります。
でもそれなりです。
完璧にわかったら、苦労しないわけなんですね。
この日にここで宝くじを買ったら一億円当たるとか、わからないです。
では、何をやっているのかというと。
つまり、未来が分かるというより、星々の運行を客体としてそこに意識を射出した時に、自我が複数の天体に投影され一度分解されるんですね。
その時の星読みの場は一つの仮定を遊ぶ遊技場であり、そこはレクリエーション(再創造)の場です。
占星術師が、あれこれ説明していくと、自我を自我として仮構していた留め金が外れる瞬間があるんです。
視えないものは存在しないんです。
視えた時に存在しだすんです。
例えば、視覚的に提示された未来を象徴する天体を視認することで始めて自身の自我の無意識のある領域に意識が生まれるんです。
その瞬間に未来と、そこに向かう意識がその人の裡に存在し始めるんです。
それまでその二つの対象、その人の未来と意識はこの世に存在していないんです。
新たな未来に向かう新しい自我がここで再構成されるんです。
これは対称が過去でも同じことです。
大体がそんな感じなんですけど。
ただやっぱり、カウンセリングの様にクライアントの意識を操作しているだけでなく、やはり本当に、星々の運行に人間が操作されていることを自覚する瞬間もあります。
天啓というのでしょうか、その時はある特有の感情が生まれます。
同時に不思議なムードに包まれます。
雰囲氣が変わるんです。
未来というのはムードなんですね。
人は未来をムードとして捉えているんです。
人は与えられたムードに拘束されているんですよ。
人はそのムードを変えるために日々を生きているんです。
占いというのは、未来を知る技法というより、ムードを変える技法なんです。
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